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essay69
普通の人
設計事務所の仕事をしているとよく誤解される事があるのだけれど、

僕自身はとても普通の暮らしをしています。

建築家の中には華やかな生活をしている人もいるのかもしれませんが、

少なくとも僕の周りでそういった人はあまり知りません。


普段は事務所に篭もって仕事をしているか、現場に行ったりしています。

どこかのレセプションに参加したり、パーティーに参加したり、なんて事は基本的にはありません。

どちらかというと、そういったかしこまった席は苦手です・・・。


建築設計界の片隅でひっそりと生きている僕でも、たまに雑誌に紹介される事があり、

時々いろいろな人からイメージ的な誤解を受ける事がありますが、

僕自身はどこにでもいるいたって「普通の人」です。

初めてお会いする人にはドキドキしてしまうし、

もう少し気の利いた事が言えないものだろうかと、反省もよくします。

中にはオーラというか存在感のある建築家の方も何人か知っていますが、

僕自身はそういったオーラのようなものなんてきっと皆無だと思います。


土日はクライアントとの打ち合わせなどがあれば打合せをしたりしますが、

よほど忙しくない限り、土日は出来る限り家族と過ごします。

プリンターのインクや紙などを買いに出かけたついでに、

近所のスーパーで(家内に頼まれた)夕飯の買い物をしてくるなんて事もよくあります。

料理も時間があれば家内が作るのを手伝ったり、自分で作ったりもしますが、

決して料理が得意というわけではありません。

よく有名な建築家が美味しそうな料理を作っている場面を雑誌などで見ることがありますが、

僕はただ普通の料理を普通に作るだけです。(包丁さばきも遅いし・・・)

ただ料理を作ること自体は結構好きです。

でも後片付けは、遅いし、あまり好きではありません。

(料理の得意な人って後片付けも早いですよね。感心します。)


でもメディアが建築家像をつくり上げているんでしょうね。

その方が分かりやすくて、読者の興味も引くから。

昔、ある建築雑誌に有名な建築家(今でもかなり有名な方です)の事務所の写真が載っていました。

その建築家の方はかなり大きな仕事もしていて、とても洗練された作風を持った方です。

事務所はきっと東京のど真ん中のおしゃれなビルの1階のガラス張りのファサードで、

きれいな受付の女性なんかがいるような所なんだろうと勝手にイメージしていました。

(なんかそう思うと僕も、その辺の一般の人と変わらないイメージの誤解をしているんですね・・・。)

でも、その雑誌に載っていた事務所は古い木造2階建ての普通の民家をただペンキで白く塗っただけのものでした。

「え~、これが○○(建築家の名前)の事務所?」とその時は驚きを隠せませんでした。

でも、同時に「やっぱりそうだよな。」というどこか納得した気持ちがあったのも事実です。


中にはわざと(芸能人のような)派手なイメージを前面に押し出している人もいます。

そういった人たちを僕はもちろん否定はしないけれど(人それぞれだから)、

僕自身はできるだけ等身大でありたいと思っています。

目の前にある仕事をひとつひとつコツコツと一生懸命積み重ねていく事だけです。

そして僕とクライアントが信頼関係を持ってつながっている事を大事にしていきたい。


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