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essay45
僕の背中を押すのは誰だ?
僕はどちらかと言うと霊的な存在というものをあまり信じていません。

霊的な体験というものも基本的にはないのですが、

20代半ばくらいの頃のごくわずかの期間だけ金縛りというものにあった事があります。

その時は結構頻繁に金縛りにあっていて、

期間としてはたぶん2週間くらいのものだったと思う。

それより前にも後にもまったくそういった経験はありません。

その時期だけの経験です。


どういった理由で金縛りにあうのか僕は分かりませんが、

ある時、部屋で寝転んでいたら、急に耳鳴りがキーン・・・、キーン・・・、キーン・・・と始まり、

何だろうと思っていたら、急にキーン!と耳が詰まったような状態になり、体が動かなくなりました。

声を出そうにも声も出ません。でも目だけは見えていました。

しばらくそのまま5分くらいじっとしていたら、フッと金縛りがとけました。

「あ~、これが金縛りというヤツか。」と初めて実感しましたが、特に霊的な感じは受けませんでした。

そして、その初めて金縛りにあった日から、頻繁に金縛りにあうようになりました。

多い時は短い時間で何回も。

でも基本的に金縛りにあうのは夜だけでした。

金縛りの前には必ず耳鳴りが来るので、「あっ、そろそろきそうだな。」と自分でもわかります。


そんなある日、うつ伏せで布団の上に寝転んでいたら、

耳鳴りが始まり、金縛りの前兆がきました。

そして、いつものように金縛りにあったのですが、

その時は、僕の右の後ろの腰のあたりを木の棒で押えられている感じがして、

何だろうと思い、体を動かそうとしたらますます腰のあたりを木の棒で強く押さえつけられる感じになりました。

ちょうど、デッキブラシの柄の部分の木の棒くらいの感じです。

僕は、霊だろうが何だろうが、そんな事をするヤツは一体誰だと、

思いっきり体をねじって振り向こうとしましたが、ものすごい力で棒を押されているように

腰に激痛が走りました。

僕はあきらめて、そのままじっと金縛りがおさまるのを待ちました。

しばらくして金縛りがとけ、後ろを振り向きましたが何もありませんでした。

一体なんだったんだろうと思いましたが、

それからしばらくして一切金縛りにあわなくなりました。


全く不思議な体験でしたが、ただ金縛りにあっているだけなので、

他に何も現れることなくこの体験は僕を通り過ぎていってしまいました。

話としてクライマックスを迎えないままこの話は尻切れトンボのように終わってしまいます。

何か見ていたら、もっと人に怖い話として話す事ができたのにとちょっと残念な気がします。

せっかくの貴重な体験ですから・・・。

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