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essay16
セールスはお断りしています。

事務所で仕事をしていると結構セールスの電話がかかってくる。

投資関係から事務機器関係、出版(広告)関係など様々である。

僕はいつも、「興味ないですから。」とか、「間に合ってます。」とか適当に答えて全部断っているのだけれど、

いい加減うんざりしてしまう事がある。

どんなに忙しくても電話がかかってくると、ひょっとして新しいクライアントからのオファーかもしれない、と、

ついつい電話に出てしまう。


投資関係の電話なんかは、たぶんそういうマニュアルがあるのだと思うけれど、

会社名は違うところからかかってきているのに、

話す内容、話し方など、ほとんど一字一句違わないくらい似ている場合が多い。


 「こういったお誘いは多いかとは思いますが、もちろん今すぐどうこうって訳ではありません。

近くを廻っておりますのでお話に伺い、顔を覚えてもらえれば結構です。」という具合。


時には電話に出たとたん一方的に延々と話し出し、

商品の内容に話が進んだところでこちらから断りの旨を切り出すと、ほんとにビックリしたように驚く人がいる。

「えっ?どうしてこのお話を断るんですか?」って感じで。

そんな事言われても僕も困る。

ホントに。


昔、設計事務所に勤めていた時にもこういった電話は事務所にかかってきた。

一体どうして僕がそこの事務所で働いているという事をみんな知っているんだろう?

結構そんなセールスの電話が続いて、うんざりしていたある日、

「青木さん、〇〇さんて方からお電話です。」と同僚に言われ電話を代わった。

「××(会社の名前は忘れたけど、それらしい名前だった気がする)の〇〇と申します。」

と若い女の人の声が受話器の向こうから聞こえてきた。


僕は、またか、と思い、

「ああ、そういうのは結構ですから。」と、その受話器の向こうの若い女の人に向かって言った。

すると、その女の人は僕にこう言った。

「まだ何にも話していないのに、結構ってどういうことですか!そんなのこちらが結構です!」

(ガチャッ!ツー、ツー、ツー・・・)

しばらく放心状態・・・。

そりゃあ、色々な人にずっと電話をかけていて、断られ続け、嫌な事も言われるだろうし、

腹が立っていたのだろうと僕も想像する。

すごく善意的に考えて、僕の話し方に微妙な何らかの問題があったのかもしれない。

でも、全く知らない人が勝手に電話をかけてきて、一方的に勝手に電話を切るってどうなんだろう。

ちょっと、それはないよな、と僕は思う。




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