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essay15
タイプ1を後ろから眺めて
僕と同じ建築設計の仕事をしている人達の中では、ドイツ車に乗っている人は結構多い。

その殆どはVWゴルフである。

僕のところに家を建てるために訪ねてくる人の中でもVWに乗っている人はダントツに多い。


以前、僕のSAABを修理工場に入庫した時の代車にVWゴルフ(丸目のタイプⅡ)をしばらく運転していたことがある。

代車のVWゴルフなので少々くたびれてはいたけれど、ドライブ・フィールは紛れも無いドイツ車だった。

エンジンのパワー自体はそこそこだけれど、剛性感が高く、ハンドリングがとても良い。

路面に吸い付くようにステアリングを切っただけキチンと曲がる。

メルセデスなんかは一般道のドライブでは少々重苦しさを感じてしまうけれど(でも、高速道路は全くの別次元)、

VWゴルフなんかではそんなに重苦しい感じはしない。


僕がいつもお世話になっている修理工場にはいつも様々な輸入車が入庫されているけれど、

VWゴルフはたぶん見かけた事は無いと思う。

きっとそれだけ故障も少ないのだろう。


そんなVWの中で僕が好きなのはジェッタとゴルフのタイプⅠだ。

ジェッタはゴルフⅡをセダンにして丸目ライトを角目に換えたような車だ。

僕のSAABと同じくらいの年代の車で今でもちょくちょく走っている。

ゴルフのタイプⅠはさすがに現在では見かける事はめったに無い。

ゴルフⅠはVWゴルフが世に出た最初の型で、現在のゴルフに比べるとだいぶ小さい。

このゴルフⅠは世界中の小型ハッチバック車のベンチマークとなったクルマで、

カーデザイナーのジウジアーロがデザインしている。

タイプⅡも割と好きだし、現在のゴルフも悪くはない。

でもなんと言ってもこの小さいタイプⅠが僕は一番好きだし、ジウジアーロのデザインがとても良い。

特に後ろから眺めたテールゲート廻りのデザインは秀逸だ。

リアのガラス面とCピラーとが絶妙な造形をつくり出している。


現代の車は確かに洗練されたデザインで全体的にスマートにはなった。

でもこのゴルフⅠのような、合理的ではあるけれどもそれだけにとどまらない造形的なカタチをした車は

残念ながら少ないように思う。

良いデザインの車を見ると、その車をデザインしたデザイナーがどういったことを考えて、

そのようなカタチにしたのか、ついつい、いろいろと自分なりに考えてしまう。

そんな古いタイプⅠに白髪の老人が乗っているところなんかを見ると、

「いいね。」と思ってしまう。



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